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2008年11月 1日 (土)

次回アメリカス・カップに向けたコスト削減策

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コスト削減を声高に叫ぶアリンギのオーナーである"大富豪"エルネスト・ベルタレリ氏ですが、Bloomberg.comに具体的な削減目標を示したインタビュー記事が載っていました。(http://www.bloomberg.com/?b=0&Intro=intro3)

これによると、11のチャレンジャーを集めた今回の協議を通じて、ベルタレリはコストの80%削減を目指しているということです。

具体的には、1チーム当たり1千万~2千万ユーロ(1,250万~2,500万USドル=12.5~25億円)でシンジゲート運営を可能とすることを目的としており、前回第32回アメリカズカップでは各シンジゲートが概ね1億ユーロを費やしていたことを考えると、大きなコスト削減になると主張しています。

新ACクラスに対する具体的な言及もあり、従来のACCバージョン5より約10フィート全長が短く(全長約70ft)、搭載機材もクルーも少ないボートでのワンボート・キャンペーンを目指すということです。また、昨年発表されたAC90より小型となるため、ヨーロッパ中での輸送・回航がより容易且つ安価にできるため、カップ終了後も他のレース活動へのボートの再利用が可能としています。

現在TP52等でのサーキットが非常に盛んなので、ベルタレリはそれより少し大きいボートで、且つ出来るだけ多くのチームが参加できるサーキット化を考えているのでしょう。

また、ベルタレリはアメリカズカップに対するスポンサーの状況から、自身の資産に関しても言及しています。

これによると、現在の経済状況下多くの企業が経営資金を必要としており、またコスト高騰を理由にルイヴィトン、プラダが相次いでアメリカズカップから去っていったとしています。

一方、アリンギのメインスポンサーであるUBSは、金融危機に関連し不良債権処理のためスイス政府より592億ドルの公的資金投入を受けていますが、今のところアリンギのスポンサーを降りることはないとのことです。また前回初のヨーロッパ開催であったこともあり、Capitalia、UniCredit、Allianz、TAG Heuerら多くの欧系有名企業が第32回アメリカズカップのスポンサーに名を連ねていました。これら次回大会へ引き続き参加する可能性のあるスポンサー各社との協議も来週より開始されるということです。

BMWオラクル、ラリー・エリソンとの訴訟に関しては、現状暗礁に乗り上げている("stuck")としています。しかし今回の11チームとの協議において、前回大会に出場した大半のチームが協議の場へ戻っており、開発競争も含めアメリカズカップを海上へ引き戻す作業は、既に始まっていると述べています。

自身の事業・資産に関してですが、エルネスト・ベルタレリはスイス・イタリアに本拠を置く大手製薬メーカー、Serono社の3代目経営者でした。2006年ベルタレリは107億スイスフラン(93億ドル=9,300億円)と引き換えにSerono社を手放しましたが、その後も医療関連に投資し続けているということです。ベルタレリ曰く、「私は常に医療に関心がある。食いもんと家の次に必要なのは健康だからね。」ということだそうです。

最後に記事は、2003年アリンギがアメリカズカップに勝利するため、ベルタレリは9,000万ドル(90億円)を費やしたと記しています。

ちなみに奥さんの カースティ・ベルタレリ(Kirsty Bertarelli)は、1988年のミス・イギリスです。

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