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2009年1月 5日 (月)

サンディエゴ・ヨットクラブとビル・コークも、BMWオラクルを支持する意見書をNY州裁判所へ提出。

130年に渡りアメリカスカップを守り続けてきたニューヨーク・ヨットクラブに続き、1987~95年に掛けてカップを保持していたサンディエゴ・ヨットクラブも12月31日BMWオラクルを支持する第3者意見書(Amicus Curiae)をニューヨーク州控訴裁判所へ提出しました。

San Diego Yacht Club: SDYC/SDYCSF Amicus-Curiae Brief

サンディエゴ・ヨットクラブは、1987年デニス・コナーがオーストラリアからカップを奪回し、1995年同じくコナーがラッセル・クーツ率いるチーム・ニュージーランドに敗れるまでの8年間に渡りカップを保持してきました。その間、1988年(デニス・コナー:スターズ&ストライプス(カタマラン”US-1”))、1992年(ビル・コーク:America³)の2回カップ防衛に成功しています。

今回そのサンディエゴ・ヨットクラブが、ニューヨーク・ヨットクラブに呼応する形で28ページに及ぶ第3者意見書をニューヨーク州控訴裁判所へ提出しました。同時に同クラブは会長名義で声明を発表し、「贈与証書」に記載された”組織的な”ヨットクラブの定義、及び挑戦者代表(Challenger of Record)に求められる要件に対するゴールデンゲート・ヨットクラブの見解を支持するとしています。

San Diego Yacht Club: SDYC Files Amicus-Curiae Brief to New York Court of Appeals on 33rd America’s Cup

さらに、1992年イル・モロ・ディ・ヴェネツィアの挑戦を退けカップを防衛したAmerica³のシンジゲートヘッドであったビル・コーク(Bill Koch)も、BMWオラクルを支持する第3者意見書をニューヨーク州控訴裁判所へ提出することを1月1日に発表しました。

Amicus curiae filed by William I. Koch

バレンシア・セーリングによれば、コークも同様にBMWオラクルを支持していますが、同時にアメリカスカップを巡る財政面に関し言及しています。即ち、防衛者側が一方的に有利なイベントを開催することは公衆の興味を大きく削ぎ、特に挑戦者側のスポンサー獲得を困難なものとし、最終的には最も伝統あるスポーツトロフィを死に追いやるとしています。

これらアメリカ側の攻勢に対し、アリンギ側も1月2日チーム・フレンチスピリット、及びチーム・ショショロザ名義で追加の第3者意見書を提出し、すかさず反撃に出ています。

Alinghi: Team French Spirit and Shosholoza present additional Amicus brief

この追加意見書で両チームは、

  • ニューヨーク・ヨットクラブは1983年にカップを失って以降、2000年に挑戦者代表となっただけで、2002年以降は競技に参加すらしていない。
  • ニューヨーク・ヨットクラブが参加していた頃と比べ、現在のアメリカスカップは遥かに”民主主義的”となっている。
  • よって、今回の裁判での争点に関し、ニューヨーク・ヨットクラブは何ら正しい理解を持ち合わせておらず、ただ単にBMWオラクルの主張を繰り返す”操り人形”として登場したに過ぎない。

等々と、辛らつな批判を展開しています。

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これまでアリンギ側はバレンシア市、及び次回アメリカスカップへエントリーを表明している12チームからアリンギを支持する第3者意見書をかき集め、裁判所へ提出してきました。しかし、これらの大半はヨーロッパからの意見書であり、また12チームといっても次回大会へ向けて新たにエントリーを表明したヨットクラブが大半というのが実情です。

それに対し、今回アメリカスカップの歴史において重要な役割を果たしてきたアメリカの2つのヨットクラブ、そして防衛経験のあるアメリカ人が相次いでゴールデンゲート・ヨットクラブ(BMWオラクル)を支持する意見書を提出しました。

果たしてこの意見書合戦が判決にどのような影響を与えるか、今のところ確定的なことはいえません。しかし、私の住むアメリカでの論調は当然BMWオラクル、そしてニューヨーク・ヨットクラブを支持するものが主流となっています。元々アメリカ人の間では、アメリカの象徴でもあったアメリカスカップをヨーロッパ人が意のままにしていることに対し、かなりの抵抗があります。ニューヨーク州控訴裁判所の裁判官達も当然アメリカ人であることを考慮すると、今回のアメリカ側からの意見書はニューヨーク州控訴裁判所での判決に少なからず影響を与えるものと想像されます。

しかし、先日の Eric Sharp のコメントにもあるように、裁判では何が起こるかわかりません。今は3月下旬~4月上旬に下される判決を待つ以外ありません・・・

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