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2009年4月10日 (金)

第33回アメリカスカップは2010年2月8日開催! - NY州最高裁命令

※この記事は2009年4月段階の情報であり、アメリカスカップの最新情報に関しては、当ブログのトップページ、或いは左に記載されている最近の記事をご覧ください。(2010年1月追記)

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米国東部時間の4月7日ニューヨーク州最高裁判所は事態の早期正常化を図るため、BMWオラクル(ゴールデンゲート・ヨットクラブ:GGYC)とアリンギ(ソシエテ・ノーティーク・ドゥ・ジュネーブ:SNG)に対し裁判所命令(Court Order)を言い渡しました。

GGYC: Order and Judgment Dated April 7, 2009

4月2日NY州控訴裁判所が下した判決は、CNEVを挑戦者代表とした2審判決(2008年7月29日付)を廃棄し、GGYCを挑戦者代表として認めた1審判決(2007年11月27日付)を支持したものでした。

1審判決はNY州最高裁のハーマン・カーン判事が下したものですが、判決後もSNG、GGYC両者の協議が一向に進展しなかったため、判決から6ヶ月経った2008年5月12日、カーン判事はSNG、GGYC双方に対し裁判所命令を言い渡していました。その後SNG/アリンギが控訴したため、このカーン命令は一旦保留となっていましたが、今回の最終審判決結果を受け、NY州最高裁は判決の僅か5日後という段階で改めて裁判所命令をSNG、GGYC双方に言い渡しました。

今回の命令は基本的にカーン命令をそのまま再通告したものであり、その主旨は以下の通りとなっています(上記GGYCリンクの4~5ページ)。

  • CNEVは贈与証書の求める挑戦者代表としての要件を満たしておらず、CNEVのカップ挑戦は無効。
  • GGYCの挑戦は有効であり、GGYCを贈与証書の要件に則った挑戦者代表とする。
  • アメリカスカップを掛けた第1レースは、この命令書のコピーが配布されてから、カレンダー日で10ヶ月後に開催するものとする。もしその日が日曜・祝日の場合はその翌日とする。第2レースは第1レースの2日後とし、第3レースが必要な場合は第2レースの2日後とする。ただし双方が合意した場合は日程を変更しても良い。
  • 開催地はスペイン・バレンシアとするか、或いはSNGが選ぶ他の場所とする。バレンシア以外で開催する場合は、第1レースの最低6ヶ月前にGGYCへ書面で通達すること。
  • 贈与証書の規定に従い、GGYCとSNGが相互の同意に達する場合はレース開催日、コース、レース数、ルール、帆走規定、その他の全てにおいて変更を加えても構わない。

今回の命令は4月7日付で通達されたので、これに従うと第1レースは2010年2月7日となりますが、丁度日曜日と重なるため8日開催となります。またこの2日おき開催での2勝先勝方式というのは、贈与証書に記載されたアメリカスカップ本来の対戦形式です。贈与証書はレースコースについても規定しているので、これに従うとSNGとGGYCの間で争われる第33回アメリカスカップは以下の通りとなります。

  • 第1レース: 2月8日(月) 1レグ20マイルのソーセージコース、上下2レグ計40マイル
  • 第2レース: 2月10日(水) 1レグ13マイルの正三角形コース、 3レグ計39マイル
  • 第3レース: 2月12日(金) 1レグ20マイルのソーセージコース、上下2レグ計40マイル

問題の開催地ですが、今回の裁判所命令が優先されるため、「11月1日~5月1日は南半球開催」という贈与証書の縛りから解放され、アリンギが自由に選定することができます。これに対しエルネスト・ベルタレリは、オラクルと一騎打ちとなったとしてもバレンシア以外の開催地は考えていないと再三発言して来ましたので(理由は気象データが揃っている為としています)、恐らくバレンシアを軸に開催地の選定が行われるとみられます。オラクル側もバレンシア開催と睨んでおり、この夏にはモンスタートリマラン「BOR90」をバレンシアへ移動させる予定であるとチームのスポークスマン、トム・イーマンが述べています。

さて、このカーン命令ですが、贈与証書の規定によって行われるSNGとGGYCの一騎打ち(Deed of Gift Match:DOGマッチ)の期限を明確に示すことで、双方の交渉が際限なく長引くことに規制を掛け、交渉の進展を促すことがカーン判事の真意と考えられます。その為、双方が合意に達した場合は上記日程や贈与証書の規定に捕らわれないレース方式、即ち従来通り多数チームが参加する形での第33回アメリカスカップ開催への道が残されているのです。

今回の命令がアリンギ・オラクル双方へ良い意味でのプレッシャーとなり、交渉妥結へ向けた動きが加速されることを祈るばかりです。

参照: Valencia Sailing: Court Order: America's Cup match to take place on 8 February 2010

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コメント

結果的に良かったのか?悪かったのか??
よくわからないことになってしまったようですね。
小さな時から憧れていたカップレースが
こんなエゴのために駄目駄目な感じになるなんて・・・。
悲しいかぎりです。

投稿: ラッチ | 2009年4月11日 (土) 05時45分

ラッチさん

レスが遅くなってゴメンなさい。

いや、本当に同感です。

正直言い加減にしてくれ!・・・というのが本音です。
前回アメリカスカップのとき、どれだけ興奮したことか・・・
それに対しその後2年間のドロドロした話には本当に幻滅します。

もう新しいルールも新しいACボートも要らないから、前回のまま今すぐ開催してくれ!という気分です。

投稿: とんべえ | 2009年4月15日 (水) 07時14分

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