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2009年7月30日 (木)

【速報】NY州最高裁、アリンギのエンジン使用を認める!

昨日ニューヨーク州最高裁判所はエンジンの使用を認めない決定を下すだろうとお伝えしたばかりですが、なんとなんと実際に出てきた判決は全く逆でした。

Alinghi: Justice Kornreich's Decision and Order

この判決によるとシャーリー・コーンライヒ判事は、

  1. 贈与証書の規定に反しない限り、アメリカスカップの防衛者は思いのままにルールを設定しても良い。
  2. この意味において、それがボートの推進に使用されない限り、エンジンを搭載しても構わない。
  3. 挑戦艇の船舶登録証が依然提出されていない件に関しては、8月10日に改めて口頭弁論を開催する。

という決定を下しました。

つまり、贈与証書がアメリカスカップを司る唯一の憲法であるが故、ISAFのルールより優先される。また、贈与証書は防衛者に対し明らかなアドバンテージを認めており、その贈与証書の規定に反しない限り防衛者は何をしても構わない・・・ということになります。

従って、セールを推進源とするというセールボートの大前提から逸脱しない限り、エンジンであろうが移動式ウォーターバラストであろうが、贈与証書で禁止されていないものは何でも一切お構いなしということになりました。

この結果、長いアメリカスカップの歴史上初めてボートの操作に人力以外の動力の使用が認められることになります。それどころか、ヒールやトリムに合わせて自動的にバラストを移動させたり、或いはコクピットとラダーやウィンチを完全に分離し”セールバイワイヤー”でコントロールすることも可能です。

これを突き詰めていくと、これらを一体制御するシステムを搭載することによって、それこそ人力を一切介さない完全自動制御のハイテクセールボートを作ることだって認められることになります。

コーンライヒ判事がどれほどヨットレースに対する知見を持ち合わせているのか全く判りませんが、”風と人力でボートを動かし争い合う”という崇高な理念が失われた悲劇の日として、長くアメリカスカップの歴史に刻まれることでしょう・・・

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コメント

あ~遂にここまで落ちてしまいましたか・・・。
もうアメリカズカップに参加者全てが参加をボイコットすればいいのでは。
NZで昨年あったようなルイブトンカップが、代替えで歴史を作っていけばいいと個人的に思います。
NZのロイヤルニュージーならきちんとしたルールで運営もしてくれると思うので。

投稿: ラッチ | 2009年7月31日 (金) 18時01分

>ラッチさん

まったくおっしゃるとおりです。2年に渡る今回の騒動でどれだけの人がすっかり白けてしまったことか・・・

しかも今回防衛者は何をしてもよいというお墨付きが裁判所から出されたことになります。

したがって、このアリンギとオラクルの闘いがどう決着するかに関わらず、将来的にも防衛者はいかようにも自分に都合の良いルールを作れることになります。

もうアメリカスカップなんて、忘れた方がよいかもしれませんね

投稿: とんべえ | 2009年8月 4日 (火) 07時01分

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