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2009年9月 2日 (水)

アリンギ5破損 & BOR 90改造再開

イギリスのガーディアン紙によると、アリンギの防衛艇「アリンギ5」はテスト中にダメージを受けたとのことです。

Guardian: Swiss America's Cup defender Alinghi 5 damaged in testing on Mediterranean

ガーディアン紙のボブ・フィッシャー記者によると、目撃者の情報として、地中海でテストを行っていた「アリンギ5」は、風速9ノットでフラットな海面上を帆走中、マストの基部も兼ねているメイン・クロスビームからスターン側のアフト・クロスビームに向けて走っているカーボンファイバー製ビームのスターボード側ハルに近い部分が破断したとのことです。(註:「アリンギ5」の中央を走っている「Yビーム」のスターボ側付け根付近が破損したと思われます。)

この為「アリンギ5」は急遽セーリングを中止し、ベースまでゆっくりと曳航された後、マストも降ろされたということです。

フィッシャー記者によると、ジェノヴァへ空輸された際、スターボード側のスターンを軸に捻るように着水したことが原因と考えられるとのことですが、下記ビデオを見る限りはどうかと思います・・・

実はこの話、セーリングアナーキーのACフォーラムで、8月27日に立てられたスレッドが元ネタとなっています。

Sailing Anarchy: Alinghi Broke?

さて、フィッシャー記者は記事の冒頭で、「アリンギ5」に重大な構造的欠陥が見つかった!とブチ上げていますが、セーリングアナーキーの同スレッドによると、「アリンギ5」は既にセーリングを再開しているということです。

恐らく何らかのトラブルがあったことは間違い無さそうですが、”重大な欠陥”とまでは行かなかったというのが真相でしょう。

とはいえ、9ノット程度の風、しかも波のない海面上で構造破損を起こすところからみても、「アリンギ5」は本当に華奢な構造となっていると推測されます。

先にお伝えしたとおり、SNGとアリンギはニューヨーク州最高裁より、「贈与証書に反しない限り、対戦ルールは防衛側ヨットクラブが自由に制定できる」というお墨付きを得ています。この感じだと、「風速10ノット以上の場合はレースを行わない」等というルールを作りそうですね・・・

一方、サンディエゴでテスト中の挑戦艇「BOR 90」ですが、明日上架され、再び改造に入る予定です。

sailkarma: BMW ORACLE TO BE PULLED

ご承知の通り、ゴールデンゲート・ヨットクラブ(GGYC:BMWオラクルの所属母体)は、ソシエテ・ノーティーク・ドゥ・ジュネーブ(SNG:アリンギの所属母体)へ提出した挑戦状の中で、「挑戦艇は水線長90フィート、船幅90フィート」と謳っています。

これに対し、現在セーリングアナーキー等でまことしやかにウワサされているのは、「BOR 90」の水線長が実は93フィート程度あるのではないかということです。(「BOR 90」はラダーをアウトボードに搭載しており、これを水線長に含めるか否かがアリンギとの間で争点になる可能性を指摘されているのです。)

これが、いつまで経っても挑戦艇の船舶登録証が提出されない理由であり、またSNGがGGYCへ送付した計測手順書の内容に対し、ラッセル・クーツが意義を唱えている理由とみられています。(この計測手順書については、折を見てアップしたいと思います。)

今回の改造が、はたして挑戦艇の寸法変更を含む程大規模なものか、或いはちょっとした小改造かは不明ですが、こちらも注意深く見守る必要がありそうです。

以上のように、アリンギ、BMWオラクルとも対戦艇の開発に余念がありません。セーリングファンとしては、これらハイテクボートが数ノットの風でトロトロと走るのではなく、豪快に片ハルを浮かせながら対戦するシーンを是非見てみたいものです。

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