« ラアス・アル・ハイマへの航空券を予約してはいけない - コリー・フリードマン | トップページ | 挑戦艇は"ウォンパー"を装備するのか? »

2009年10月10日 (土)

8チームが参加 - ルイヴィトン・ワールドシリーズ第1戦

ルイヴィトンのブルーノ・トルブレとチーム・ニュージーランドのグランド・ダルトンが中心となって、ACボートを使用したサーキット「ルイヴィトン・ワールドシリーズ」を立ち上げることは、先日お伝えしたとおりです。

その第1戦となるフランス・ニースでの大会は11月7~22日に開催される予定ですが、開催1ヶ月前となる10月6日、同シリーズの中核となるワールド・セーリングチーム・アソシエーション(WSTA)とルイヴィトンは、新たにイギリスのチーム・オリジンとイタリアのアズーラが同シリーズに参加することになったと発表しました。

Sail World: Louis Vuitton Trophy Nice - Two more entries announced

イギリスの誇るオリンピックゴールドメダリスト、ベン・エインズリーを擁するチーム・オリジンは、今年2月にオークランドで開催されたルイヴィトン・パシフィック・シリーズに参加したにも関わらず、当初この新しいシリーズへの参加には消極的と伝えられていました。しかし、チーム代表のサー・キース・ミルズによると、最終的にアメリカスカップ参戦を目指しているチームの将来を考えた結果、一転してWSTAに共同出資者として参画することとしたとしています。

もう一方の参加者は、イタリアのヨットクラブ・コスタ・スメラルダ(YCCS)によって新たに結成されたアズーラです。アズーラという名前は、元々アメリカが初めてカップを失った1983年ニューポートでの大会に同クラブから出場したチームが有していた由緒ある名前です。

同クラブのメンバーでもあり、ジョーフライのオーナーでもあるジョバンニ・マスペロは、当初バスコ・バスコットをリーダーとした新チームを結成し、ジョーフライとして同シリーズに参戦する意向と伝えられていました。しかし、YCCS会長リカルド・ボナデオとの協議を経て、新たにフランチェスコ・ブルーニをヘルムスとしたチームを結成し、イタリアから初めてアメリカスカップに挑戦した由緒ある「アズーラ」の名前を冠して参戦することとしたとのことです。

Sail World: Azzurra going to the Louis Vuitton Trophy in Nice

ジョーフライがアズーラとして参戦することになった結果、第1戦は以下の8チームで争われることになりました。

  1. アズーラ(イタリア)
  2. BMWオラクルレーシング(アメリカ)
  3. エミレーツ・チームニュージーランド(ニュージーランド)
  4. K-チャレンジ(フランス)
  5. スウェディッシュチャレンジ・アルテミス(スウェーデン)
  6. シナジー・ルシアン・セーリングチーム(ロシア)
  7. チームオリジン(イギリス)
  8. チーム・フレンチスピリット(フランス)

ちょっと気になるのは、当初参加を表明していたマスカルツォーネ・ラティノの名前がなくなっていることです。ビンセンツォ親分、どうしちゃったんスか?

とはいえ、大会で使用される予定であったマスカルツォーネのACボートは、当初の予定通り準備が進められているようです。

Valencia Sailing: Mascalzone Latino launches 1st boat for LV Series

一方、マスカルの2艇と並び、もう一方のペアとして使用される予定であったデサフィオ・エスパニョールの2艇(ESP-88、ESP-97)ですが、何らかの理由により使用出来なくなったようです(デサフィオは経営危機がウワサされて久しい)。その為、急遽チームオリジンの所有するACボート GBR-75 が使用されることになりました。

このGBR-75は以前当ブログでもお伝えしたとおり、当時ラッセル・クーツに率いられていたアリンギが、2003年の第31回アメリカスカップにおいて古巣ニュージーランドからカップを奪取するため建造した2艇のACボート(SUI-64、SUI-75)の内のひとつです。斉藤愛子さんのレポートによれば、SUI-75はチーム・ニュージーランドが導入した新技術「Hula(Hull Apendage)」の効果を検証するため建造されたボートであるとされています。結局SUI-75は本番レースに使用されることなく、2007年大会終了直後チームオリジンへ売却されていました。

よってGBR-75は、セール等各部がバージョンアップされているとはいえ、基本設計はACクラスとして第4世代であるバージョン4になります。その為、このGBR-75とペアを組むボートとして、BMWオラクルの所有するバージョン4のAC艇、USA-76が急遽使用されることになったとのことです。

The Independent: Britain's America's Cup challenge team step up involvement

なお大会の名称は、ルイヴィトン・ワールドシリーズからルイヴィトン・トロフィ・イン・ニースに変更されています。ISAFとワールドマッチレースツアーに配慮した結果、”ワールド”の名称を外したのかもしれません。

さて、ルイヴィトンが仕掛けた本サーキットが、どのような形で世界のセーリングファンに受け入れられるか、また来年2月に開催される”本家”アメリカスカップとどう絡んでくるか、注目されます。

|

« ラアス・アル・ハイマへの航空券を予約してはいけない - コリー・フリードマン | トップページ | 挑戦艇は"ウォンパー"を装備するのか? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 8チームが参加 - ルイヴィトン・ワールドシリーズ第1戦:

« ラアス・アル・ハイマへの航空券を予約してはいけない - コリー・フリードマン | トップページ | 挑戦艇は"ウォンパー"を装備するのか? »