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2010年1月19日 (火)

ウィングセイル、バレンシアに立つ - 「BOR 90」改め「USA」帆走開始

バレンシア時間の11月19日、第33回アメリカスカップに挑戦するBMWオラクルの挑戦艇「BOR 90」は、2007年7月所属母体であるゴールデンゲート・ヨットクラブ(GGYC)からソシエテ・ノーティーク・ドゥ・ジュネーブ(SNG:アリンギの所属母体)へ提出された挑戦状の記載に則り「USA」へ改称され、ついにバレンシアでの帆走を開始しました。

まずはBMWオラクルがYouTubeにアップした映像からご覧下さい。

さて、昨日当ブログでもお伝えしたしたが、我々が「BOR 90」として慣れ親しんできたBMWオラクルのモンスタートリマランは、構造変更に伴う荷重測定を終え、1月18日午後からハードウィングセイルの取り付け作業が行われてきました。

BMW ORACLE Racing Blog: The wing is in

BMW ORACLE Racing Blog: Wing in - wing up!

BMW ORACLE Racing Blog: 'It's a big beast'

この作業は夜を徹して行われ、翌19日早朝ついにウィングセイルがバレンシアに姿を現しました。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

サンディエゴでのテスト時と同様、2基の大型クレーンを使用して作業が進められました。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

このウィングの姿を見て、お気づきかと思いますが、サンディエゴでのテスト時から、更に改造が加えられています。

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Photo Copyright: Kazenotayori (left)/ Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing (right)

左が2009年11月27日サンディエゴでのテスト最終日における写真です。ご覧のとおり、サンディエゴでは8枚フラップでしたが、今回最上段にもう1枚追加され、全部で9枚フラップとなっています。また、最下段のフラップに設置されているウィンドウも大型化されています。

BMW ORACLE Racing Blog: The BOR 90 becomes USA

ウィングセイルの設置完了に伴い、「BOR 90」は「USA」へ改称されました。セイルナンバーは「USA 17」です。この「17」はラリー・エリソンがマキシ「サヨナラ」でも使用したラッキーナンバーだということです。

しばらくバレンシア港内で待機した後、「USA」は初セーリングへ向かいました。

BMW ORACLE Racing Blog: First sail in Valencia

海面の様子から軽風と想像されるコンディション下、片ハルだけを水面につけた、軽快な滑りを見せています。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

昨年11月27日付の当ブログでもお知らせしたとおり、このウィングは垂直角も調整可能なカンチングマストとなっています。従って、ボートのヒールアングルと関係なく、ウィングを垂直近くに保つことができます。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

このショットから、ウィンドウがかなり大型化されていることがわかります。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

左右のアマがかなりツイストしていますが、プラットフォームの強度は充分なのか心配になってしまいます・・・

さて、この「BOR 90」改め「USA」のバレンシア初セーリングに関しては、地元バレンシア・セーリングが多くの写真と共にレポートしています。

Valencia Sailing: BMW Oracle's USA 17 sails for the first time in Valencia

バレンシア・セーリングのピエール・オルファニディスも、初めて目にする「USA」のウィングセイルに「Amazing, spectacular」という言葉を使っています。

ブログ主とんべえもサンディエゴで初めて見たときは、本当に言葉を失いました。このスケール感は、正に浮世離れした存在で、一目見た瞬間に、もうカップの勝敗などどうでもよくなってしまうほどのインパクトがあります。このモンスターがバレンシアでどんな旋風を巻き起こしてくれることか、全く楽しみです!

一方、シンガポールでの会談後も継続されていたアリンギとBMWオラクルの交渉は、昨日1月18日正式に決裂しました。これにより、オラクルは再び法廷へ向かい、アリンギは2月8日開催へ向かうこととなります。

ニューヨーク州最高裁での審議がどうなるか、現段階では全くわかりません。そのような状況下、アリンギの所属母体であるスイスのヨットクラブ、ソシエテ・ノーティーク・ドゥ・ジュネーブ(SNG)は、レース公示と帆走指示書を改めて発表しました。

Alinghi: SNG issues 33rd America's Cup Sailing Instructions and amended Notice of Race

SNGが同時に発表したステートメントによると、シンガポールでの交渉結果を反映していると言うことです。前回からの変更点に関しては、改めて検証したいと思います。

「アリンギ5」と「USA」、これで役者が揃いました。対戦まで、あと19日です!

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