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2010年2月12日 (金)

第33回アメリカスカップ第1レース詳報

それでは第1戦の流れを追って行きたいと思います。なお時間は全てバレンシア現地時間です。

南からのシーブリーズが安定するのを待つため、レース開始は2時間以上遅れ、PM 2:24 AP旗降下。コース180°風速5~6Kt。PM2:29予告信号。「USA」スターボードエントリー、「アリンギ5」ポートエントリー。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

スタート4分前「アリンギ5」は「USA」の前でタックを試みるも、進路妨害となりペナルティ。

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Photo Copyright: 33rd America's Cup

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Photo Copyright: Thierry Martinez/33rd America's Cup

タック後「アリンギ5」に押さえられる形となり、そのまま両艇はスタートラインを超えた位置でダイアルアップのような状態となる。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

ここでスピットヒルはステアをあやまり完全にストール。

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Photo Copyright: 33rd America's Cup

全く動けない「USA」を尻目に「アリンギ5」はジャイブしてラインへ戻り、悠々とスタート。

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Photo Copyright: Carlo Borlenghi/Alinghi

ようやく動き出した「USA」もラインまで戻り改めてスタート、「アリンギ5」を追うが、その差は1分45秒(650m)。

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Photo Copyright: Guido Trombetta/Alinghi

風は少しずつ上がり6~7kt。「USA」はヴァカ(センターハル)を浮かせながら「アリンギ5」を追う。

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Photo Copyright: Carlo Borlenghi/Alinghi

逃げる「アリンギ5」のスピードは18~20kt。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

追う「USA」のスピードは19~21kt。艇速・角度とも「USA」が勝る。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

風向は僅かに左へ回り175°風速も8ktまで上がる。両艇はスタート以来ポートタックで走り続け、もはや完全にスピードレースの様相。「アリンギ5」はヘッドセイルをG-0からジブへ交換。その間にも「USA」がぐんぐん迫る。

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Photo Copyright: 33rd America's Cup

そして、スタートから約15分、「USA」は遂に「アリンギ5」を捕らえ、そのまま上からパス。明らかに「USA」が速く、角度も良い。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

リードを奪った後、今度は「USA」がヘッドセイルを下ろし、ハードウィングのみで走り出す(ヘッドセイルなしの方が低ドラッグで走ることができる)。しかし、スピード・角度とも大きな変化なし。ハードウィング恐るべし!

両艇は依然ポートタックで走り続ける。その間にも「USA」はどんどんリードを広げる。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

風は9~10ktまで上がる。スタートから約50分、コースの3/4程度まで来たところで、まず「アリンギ5」がスターボードへタック。2分後「USA」もタック。

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Photo Copyright: Gilles Martin-Raget/BMW ORACLE Racing

スターボードを走りきり、ややレイラインを超えて「USA」がタック、やや余裕を持った角度でマークアプローチ。「アリンギ5」は「USA」ほど行き過ぎずにタック。しかし、角度的に厳しいのか、片ハルを上げる軽快な走りが見られない。

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Photo Copyright: 33rd America's Cup

スタートから約1時間半のPM4:05、「USA」が上マークを回航。

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Photo Copyright: 33rd America's Cup

3分21秒遅れで「アリンギ5」が回航。風は7kt前後。

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Photo Copyright: 33rd America's Cup

「アリンギ5」も必死に追うが、25ktで走る「USA」にじわじわと差を広げられる。しかも、アリンギはペナルティターンを残している絶望的状況。

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Photo Copyright: Guilain Grenier/BMW ORACLE Racing

風よりも遥かに速いスピードで走る両艇にとって、ダウンウィンドもまるでアップウィンドのよう。史上最大といわれる巨大ジェネーカーを上げ走る「USA」は、風速8ktで艇速28.5ktをマーク(風速の3.6倍!)

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Photo Copyright: 33rd America's Cup

双方1度ずつジャイブを入れた後、PM5:05「USA」フィニッシュ。

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Photo Copyright: 33rd America's Cup

約8分30秒遅れでアリンギがゴールに到着するも、ペナルティターンに手間取り、最終的なタイム差は15分28秒。「USA」の圧勝となった。

(※本ブログで掲載している写真は、33rd America's Cup/Alinghi/BMW ORACLE の使用条件に合意し使用しているものです。)

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コメント

詳しいレポートありがとうございました。
上マークは両艇、時計周りでしたが、帆走指示書では反時計ではなかったでしょうか?変更されたのですか。

投稿: HH | 2010年2月13日 (土) 01時53分

マーク回航方向は予告信号直前にフラッグで指示されることだったと思います。
それにしてもエキサイティングなレースでした。
USAの攻撃的なボックスインがすごかった。
フロートを天高く上げてまっすぐ突っ込んでくるのが圧巻でした。
パワーでUSAの圧勝がはっきりしたように思われます。
とんべえさんも書いておられますが、
「ヘッドセイルなしでレースをするアメリカズカップ艇なんて…」と
ビデオの解説の方だかが言っていましたね。
惜しむらくはペナリティを受けたアリンギがもう少し賢いというか、
積極的に攻撃的に出たらどうなっていたかわからなかったかもしれなかったように思います。
なにせスタートではUSAが一時的に止まってしまいましたから。
あそこで270度ターンしてペナルティ解消してもよかったし、
もっと言えばUSAの後ろを回り込んでスターボードからUSAのペナルティを狙うこともできたと思います。
つぎはエリソンも乗艇するんじゃないでしょうか。

投稿: でじ | 2010年2月13日 (土) 07時42分

HHさん、でじさん、コメント遅くなりゴメンナサイ。

デジさん解説ありがとうございます。
おっしゃるとおり、予告信号直前に指示されるみたいでしたね。

たしかに、いつもえげつない攻撃をしてくるバタワースにしては、今回わりとあっさりとした対戦になってしまいましたね。

この第1レースのスタートもそうでしたし、第2レースの第1レグ後半でもそうでした。コステキがいうように、あそこでもっと積極的に攻めることも出来たようにも思います。

でも、例えばタックのたびに<アリンギ5>は殆ど止まっているようにも見えましたから、ボートの性能上、実はやりたくても出来なかったのかも・・・

その辺り、やはり巨大マルチハルでマッチレースをすることに限界があったのかもしれませんね。

その意味では、次回大会に期待したいと思います!

投稿: とんべえ | 2010年2月25日 (木) 05時06分

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