« 2015年3月 | トップページ

2015年4月の記事

2015年4月30日 (木)

ソフトバンク・チーム・ジャパン誕生

日本時間の4月30日ソフトバンクの本社において、ソフトバンク・チーム・ジャパンが結成され、第35回アメリカズカップへ挑戦することが発表されました。

ソフトバンク: 「ソフトバンク・チーム・ジャパン」として 「アメリカズカップ」挑戦を表明

Ac_tjapan_1200pxb
© ACEA

ニッポンチャレンジのメンバーであり、その後BMWオラクルを初め、世界のトップチームで活躍してきた早福和彦さんが「総監督」に就任。

挑戦の母体となるのは、新西宮ヨットハーバーに拠点をおく関西ヨットクラブです。

チーム体制の詳細は、これから明らかになる予定です。

これに合わせ、ACEAのコマーシャル・コミッショナーであるハーヴェイ・シラーも以下のコメントを発表しています。

ACEA: SOFTBANK TEAM JAPAN ANNOUNCES CHALLENGE FOR 2017 AMERICA’S CUP

「ソフトバンク・チーム・ジャパンの参戦はアメリカズカップにとっても非常にプラスになる。日本からの挑戦はアジア地域におけるアメリカズカップへの注目度をアップすることになり、これは全参加チームやスポンサーたちにとっても喜ばしいニュースだ」

--------------------------------------------

JSAFアメリカズカップ委員会は日本のアメリカズカップ再挑戦へ向けて活動しています。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2015年4月27日 (月)

アメリカズカップは嵐の中

ACEAが突然提案したレース艇の小型化と、それに反対するルナロッサの撤退、さらに続くゴタゴタについては、3月28日4月4日4月6日4月21日の当ブログでお伝えしたとおりです。

このゴタゴタの発端となったレース艇の小型化、およびウワサされる日本チームについてのヒントが、4月19日付のニューヨーク・タイムズ紙(電子版)に掲載されています。

The New York Times: Familiar Shoals for America's Cup: A Spat Over Rules

この記事は、様々な関係者のインタビューを通じ今回の騒動を検証しており、中々興味深い内容となっています。

まず最初に、2003年、2007年と2度に渡りカップに勝利したアリンギ(スイス)のオーナー、エルネスト・ベルタレリが、今回の騒動について語っています。

4334522379_6c75a45860_b
アリンギのオーナー、エルネスト・ベルタレリ © Guido Trombetta / Alinghi

「世界中のみなさんに理解しておいてほしいのは、私がアメリカズカップに出るのを止めたのは、ルナロッサが撤退したのは、そしてニュージーランドがチーム存続の危機にあるのは、全てオラクルの連中がスポーツマンらしからぬ行動をとるからなんだ。スポーツというものは、独立した審判の下、公平なルールがつくられて初めて成立するものなのだから」

えーっと、2007年大会からの2年半に渡るゴタゴタを覚えている人からすると、この発言は殆どジョークですが、ともかくスイスの大富豪ベルタレリさんは、今回突然AC62のクラスルールが破棄されたことにより、友人であるプラダのパトリッツィオ・ベルテッリが2600万ドルをどぶに捨てることになったと語っています。

一方、かつてルナロッサのヘルムスを務めたこともあるオラクルのジェームス・スピットヒルは、ベルテッリを気遣いながらも、今回の変更は必要なものであったと主張しています。

「僕らはアメリカズカップの将来を真剣に考えなければならない。前回、前々回の大会では、大型のマルチハル艇が如何に迫力あるものかが証明されたけど、あれをずっと続けるわけには行かない。僕らは新しいチームを呼び込まなければならない。そのためには、今ここでボートの仕様を固めなければならないんだ」

ベン・エインズリも「今回の変更は必要であった」「参加チームの多数決で承認されたことにより、その手順についても問題はなかった」とコメントしています。ただし、アメリカズカップの憲法『贈与証書』によれば、『ルール変更は防衛者(オラクル)と挑戦者代表(ルナロッサ)との相互の同意が必要』とされているのを、今大会のプロトコルにおいて『参加チームの多数決で変更可能』とルナロッサ自身が変更していたことは皮肉であるとも語っています。

今回のルナロッサの撤退について、ラッセル・クーツは以下のように語っています。

Dubailvtd15_4506b
ラッセル・クーツ © Gilles Martin-Raget / ACEA

「そりゃ、もちろんルナロッサには居てほしいよ。だが、ボートを小型化することによって、間違いなく新しいチームが参入してくることになる。私にいえるのは、日本からのチームがやって来るということだ。そして、そのチームのオーナーが誰かがわかったとき、それがルナロッサより大きいのか、それとも小さいのかということが議論の的になるだろうさ」

また、今回のボートの小型化に関し、クーツはラリー・エリソンの意向でもあることを語っています。エリソンは以前のように自らヨットに乗り込むことはなくなりましたが、クーツによれば、依然深く関与しており、AC45改によるフォイリング映像を送った直後、エリソンから電話があったということです。

「彼(エリソン)は依然イベントの方針決定に深く関与している。彼に動画のリンクを送ったら、数分も経たずに電話がかかってきて『これでアメリカズカップをやればいいじゃないか』と言われたんだ。私も全く同じ意見だったけどね」

クーツによると、前回2013年の大会ではどのチームも1億ドル以上の資金をつぎ込んでいたのが、今回のボートの小型化により3000万ドルまで圧縮できるとしています。

振り返ってみると、アリンギが開催した2007年大会では11の挑戦チームがありましたが、前回大会で最後まで残った挑戦チームは3チームのみ。

そのため、今回ACEAのCEOという肩書きをもつクーツとしては、とにかく参加チームを増やしたいということなのでしょう。しかし、最初に名乗りをあげたオーストラリアのハミルトン島ヨットクラブに続いて、今回のルナロッサと挑戦者が次々と撤退し、今大会も現在挑戦チームは4チームだけ。

さらに、非課税というインセンティブに乗ってバミューダ開催を決めた結果、アメリカのセーリング界からは白けた目でみられ、また、自国政府に投資効果を疑問視されはじめたチーム・ニュージーランドも存亡の危機ある・・・という状況です。

ニューヨーク・タイムズも『アメリカズカップは嵐の真っ只中にあり、最後にどれだけの有力チームが残っているかは疑問である』という言葉で記事を締めくくっています。

前途多難ですが、是非頑張ってほしいものです。

--------------------------------------------

JSAFアメリカズカップ委員会は日本のアメリカズカップ再挑戦へ向けて活動しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年4月23日 (木)

Japan to launch team to challenge Oracle!

英国の Independent 紙 (電子版) が日本の挑戦について伝えています。

The Independent: Japan to launch team to challenge Oracle

Ac34sfo1d1_0861horiz_1
© Gilles Martin-Raget / ACEA

この記事の要点をお伝えすると

  • チームのヘッド(スキッパー)は日本人。
  • 元チーム・ニュージーランドのディーン・バーカーも加入。
  • メインスポンサーはソフトバンク。
  • 挑戦の母体となるヨットクラブは関西ヨットクラブ。
  • ボートの開発には、防衛者であるオラクルの支援を受ける。
  • 挑戦の調印式にはラッセル・クーツに加え、孫正義氏、ラリー・エリソンも出席。
  • 5月にポーツマスで予定されているイベントに、この新生日本チームが出場するかどうかは不明。

Is this the real life?

Is this just fantasy?

--------------------------------------------

JSAFアメリカズカップ委員会は日本のアメリカズカップ再挑戦へ向けて活動しています。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2015年4月21日 (火)

みなさん、バミューダでお会いしましょう by ACEA

アメリカズカップの大会運営組織であるアメリカズカップ・イベントオーソリティ(ACEA)は米国時間の4月17日、2017年に予定されている第35回アメリカズカップに関連する全レースを、バミューダで開催することに参加全チームが合意したと発表しました。

ACEA: Competitors agree format for 2017 racing

Team_base_view2_2
バミューダの大会会場の予想図 © ACEA

ACEAの発表によれば、ラウンドロビン(総当り戦) x 2回による予選レースの全てをバミューダで行うことでに全チームが合意したということです。

ところがところが、この予選レースはニュージーランドのオークランドで実施すると、今年の2月に発表されていたのです。

この発表を受け、ニュージーランドのキー首相は「全レースがバミューダで開催されるなら、これ以上チーム・ニュージーランドへ血税をつぎ込むことはできない」と発言。すなわち、政府の支援は終わり(we're at the end of the road.)と。

New Zealand Herald: End of the road for funding - Key

これで立場が危うくなったのがチーム・ニュージーランド。

チームのフェイスブックページに「今回の決定にチーム・ニュージーランドは決して合意していない」というコメントを慌ててアップ。しかし、もし政府の支援という大きな柱を失うことになれば、チームの存続自体が危うくなります。引き続きオークランドでのレース開催実現に向け努力するとしていますが、果たしてどうなることか?

一方のACEAですが、突然のルール変更でルナロッサを失ったばかり。これでさらにチーム・ニュージーランドを失うとなると、参加チームは一気に減ってしまいます。何が何でも参加チームを増やさねばなりません。

いまやアメリカズカップ名物となったゴタゴタ。この行方や如何に?

--------------------------------------------

JSAFアメリカズカップ委員会は日本のアメリカズカップ再挑戦へ向けて活動しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年4月 6日 (月)

こんなものは絶対にアメリカズカップではない: ブルーノ・トルブレ

さて、前回お伝えしたルナロッサ(プラダ)のアメリカズカップ撤退に対し、同じく長年に渡りアメリカズカップを支援してきながら、昨年関係を解消したルイヴィトンのブルーノ・トルブレが、現在のカップの保持者であり、また次回35回大会の防衛者であるゴールデンゲート・ヨットクラブ(GGYC)、並びにオラクル・チームUSAを厳しく批判しています。

Bruno Troublé: This is definitely NOT the America's Cup

Dubailvtd15_4535

一番左がブルーノ・トルブレ。 一人置いてラッセル・クーツ © Gilles Martin-Raget / ACEA

以下にトルブレの発言の全文を掲載します。皆さんはどう思われますか?

--------------------------

私は今、アメリカズカップを巡る熱い論争から離れ、ヴェネツィアにおいてある自分のボートでセレニッシマの春を楽しんでいる。魑魅魍魎たちがアメリカズカップに良かれと、あれこれ画策しているようだが、その結果、カップは死につつある。過去2年間に行われたことは、間違いだらけなのだ。

 

ゴールデンゲート・ヨットクラブと彼らのセーリングチームであるオラクル・チームUSAは、ヨット乗りとしては素晴らしいが、神話を守るという点では全くダメだ。何十年もかけて培われ、またそれゆえルイヴィトンが30年にも渡って関係を継続してきたアメリカズカップのスタイルやエレガンスさというものを、彼らは抹殺してしまった。

 

彼らはハイレベルなパートナーたちを落胆させ、カップの地位を失墜させてしまった。彼らはカップを特別な存在にしてきた素晴らしい先人たちの伝説まで裏切ってしまった。そして、今彼らは、セーリング界と全然関係のないスタイルや人々を対象としたワンデザイン・カタマランによる競争を導入しようとしている。

今あるのは、日焼け止めとフライドポテトの臭いがする安っぽいビーチイベントだ。

こんなもんは絶対にアメリカズカップではない。

--------------------------------------------

JSAFアメリカズカップ委員会は日本のアメリカズカップ再挑戦へ向けて活動しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年4月 4日 (土)

プラダの退場とルイヴィトンの怒り

米国時間の4月2日、ついにルナロッサ(イタリア)が第35回アメリカズカップ挑戦からの撤退を表明しました。

Luna Rossa: Team Luna Rossa Challenge announces its withdrawal from the 35th America's Cup

Lunarossa14cb_04259

© ACEA / Luna Rossa

ルナロッサ・チャレンジは、プラダの総帥であるパトリッツィオ・ベルテッリが第30回アメリカズカップに挑戦する為1999年に設立したチームであり、アメリカズカップへの挑戦者決定戦を主催してきたルイヴィトンとともに、長年に渡ってアメリカズカップの世界に欠かせない存在でした。

しかし、去る3月25日に第35回アメリカズカップの大会運営組織であるアメリカズカップ・イベント・オーソリティ(ACEA)が、レース使用艇のルールを大幅に変更すること発表。ルナロッサはそれをに反発。最終的に大会からの撤退を表明する事態となりました。

今回ルナロッサの公式サイトで発表された声明文の要旨は、以下の通りです。

  • ACEAによる挑戦チームと防衛チームの多数決により、昨年参加チームの全会一致で決定されたクラスルールが覆されてしまった。
  • 今回のルール変更は実質的に使用艇のワンデザイン化を企てるものであり、19世紀から続くアメリカズカップの伝統に全く反するものである。
  • これはコスト削減を口実に、ボートデザインに対する防衛者側のアドバンテージを増すものでもある。
  • ルナロッサとしても、現行クラスルール中でコストを削減する提案を防衛者側に度々行ってきたが、今回の決定によりそれらも全て廃棄されることとなる。

この決定により、6月にカリアリで予定されていたアメリカズカップ・ワールドシリーズの第1戦もキャンセルされることとなりました。

これに対し、同じく長年アメリカズカップを支援しながら、昨年関係を解消したルイヴィトンのブルーノ・トルブレが防衛者であるオラクルを批判するコメントを出していますが、それについてはこちらをご覧下さい

--------------------------------------------

JSAFアメリカズカップ委員会は日本のアメリカズカップ再挑戦へ向けて活動しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2015年3月 | トップページ